八幡西区 高齢者向けシェアハウス大浦家さんを訪問してきました。
レポート | 2024.05.14
5月、北九州未来づくりラボの理事長の宮地と事務局の大野木が北九州市八幡西区で活動をされている合同会社GLAD Life Createが経営されている大浦家さんを訪問させていただきました。
今回、代表の砂川さんにお話を伺わせていただきました。
砂川さんはご自身で大浦家を開業される前に、介護施設で長年勤務経験を積まれてきましたが、その中で自分自身が、高齢者の方が安心して「自分が入りたい」と思える施設をつくりたいという想いのもと、利用者さんが安心して生活できるという点をとにかく大事にされています。
そのため、日本人として和室がある空間や日本家屋の外観に落ち着くだろうと、あえて新築ではなく、想いに共感してくださる大家さんからお借りして昔ながらのお家で事業を開始されていました。
経営されているのは、折尾駅近くの大浦での施設と、小嶺近くの上津役の施設の2か所。
いずれも、高齢者の方が共同で生活されるシェアハウスという形をとられています。
驚いたのは、入居者さんがそれぞれ個室ではなく相部屋から人気で埋まるという点でした。
こちらについては、砂川さんも当初は個室から埋まるだろうと思っていたそうですが、
「個室希望で来られた方も、入居してすぐに相部屋に移動を希望されるケースもありました」と話しておられて、やはり個室の孤独感ではなく、他人でも誰かと一緒に暮らせるという安心感の方が皆さん求められているんだということを知りました。
今後はどのような施設にしていきたいですか?という問いに対しては、
・近くに芸術活動をしている学生さんらが暮らせる宿舎をつくりたい
・入居者さんが働ける環境を整えたい
と教えてくださいました。
やはり、入居者さん自身、普段の暮らしの中でアート作品などに触れられる機会はあまり多くありません。そうしたときに、近隣にまさに芸術を学び、その道を志す方がいたらそうした作品を施設に提供いただける仕組みがあれば、アーティストの卵の方にとってはアウトプットの絶好の機会となり、入居者さんにとっても普段と違う刺激がもらえていいんじゃないかと話してくれました。
また、入居者さん自身が年金だけでサービスを受けようとするとどうしても苦しいところがある、だから入居者さんができる仕事をつくり、稼げる環境をつくることで、やりがいとご自身の費用負担も減らせる仕組みもつくりたいと考えているとも教えていただきました。
ただ、入居者さんの暮らしも豊かになり、さらにその周辺の環境にもメリットのある、理想的な世界を目指しながら、日々経営をされていらっしゃいます。
お話を伺い、入居者さんのことを一番に考えながら、安心して、それでいて楽しんでいただけるような工夫をどんどん取り入れていらっしゃるご様子がとても印象的でした。
我々も、物件活用の事例としてだけでなく、福祉の領域の活動に向かう心構えも教えていただき、とても勉強させていただきました。
大浦家さんのホームページもとても素敵なので、ぜひ皆さま一度ご覧いただけたら幸いです。
webサイト→https://gladlifecreate.jp/
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